吉見直人の近現代史ブログ

史料で日本の近現代史の再構築を。

航空燃料国産化と日米開戦:国立公文書館所蔵の知られざる聴取書群から

あまり知られていないことですが、昭和31年からおこなわれた、旧陸海軍人を中心としたヒアリングの記録が国立公文書館に保管されており、誰でも閲覧することができます。その史料について、拙著『終戦史』では、こう紹介しています。 元海軍大佐の豊田隅雄…

吉田自由党:幻の「憲法改正→1955年に再軍備」案

65年前の1952(昭和27)年、憲法を改正したうえで再軍備を行うという政策案を、当時の与党・自由党が準備していました。自由党、といっても、現在の小沢一郎のではなく、自由民主党の前身、吉田茂率いる自由党のことです。 その自由党が、サンフラン…

東條“親切”内閣

「国民に対し親切第一」と東條英機が内閣首脳への初訓示で語ったという、朝日新聞記事(昭16.10.22夕刊)。 特にお願いしたいことは「親切」ということである。ご承知の通り国民の多数が戦地において死を賭して幾多の辛苦を重ね、銃後の国民はまた一億一心、…

日本は本当にソ連参戦を知らなかったのか:その1.海軍編

2013年に僕が刊行した『終戦史 なぜ決断できなかったのか』は、その一年前に放送したNHKスペシャル「終戦」の出版化という体裁をとりながらも、放送には盛り込めなかった内容や、その後の追加取材で得られた知見、僕なりの独自解釈なども盛り込んだ内容と…

NHK・BSプレミアム「華族 最後の戦い」と、昭和天皇の退位問題

リサーチャーとして、制作にかかわった番組のお知らせです。 ドキュメンタリードラマ「華族 最後の戦い」(NHK・BSプレミアム) www.nhk.or.jp 番組では、木戸幸一、近衛文麿、そして松平康昌という3人の「華族」の、戦中・戦後を、ドキュメンタリード…