週刊:日本近現代史の空の下で。

過去に向きあう。未来を手に入れる。(ガンバるの反対はサボるではありません)

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

過去に向きあう。未来を手に入れる。

当ブログの説明は「過去に向きあう。未来を手に入れる。」です。当初は「史料で日本の近現代史の再構築を。」だったのを変更しました。僕にとっては、ほぼ同じことを言っているつもりなのですが、その意味を説明します。 先日、朝日新聞のオピニオン欄に「フ…

日本精神・前編:「日本人らしさ」の源流は、満洲事変後にあった

日本人とは、何でしょう。 日本のはじまりを、かりに、農村社会が成立した弥生時代からとすれば、およそ2千年以上前となり、長い歴史があるわけですが、日本人が自分自身を日本人だとする自意識が生まれたのは、つい最近のことです。 司馬遼太郎は、幕末に…

ネバーギブアップとは、歴史的には批判されるべき悪徳

ネバーギブアップ、つまり、絶対にあきらめない、というのは、不屈の精神をあらわす美徳であるように、一般には思われています。 はたしてそうでしょうか。 日本の近現代史をみる限り、ネバーギブアップとはむしろ亡国の思想であり、決して賞賛されるべき考…

昭和18年7月の特高月報:かなり物騒だった戦時下の民衆

戦時下の民衆が必ずしも、横暴な軍に、なすすべもなく、ただ従うだけだった、というわけではない一例を、さきのブログに書きましたが、今回は日本国内の労働者の様子です。 内務省警保局保安課が、「特高月報」なるものを毎月発行していました。全国各地から…

企画院総裁・鈴木貞一の聴取書から:語られてこなかった戦時下の民衆の姿

今の日本には過去を振り返る力があるのだから、戦時中に起きたことにきちんと向き合うべき、とのカズオ・イシグロ氏の考えを出発点に前回は書きました。 これまで僕たちがきちんと向き合ってこなかったことのひとつに、当時、アジア各地で、軍人ではない日本…