週刊:日本近現代史の空の下で。

過去に向きあう。未来を手に入れる。(ガンバるの反対はサボるではありません)

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「頑張り圧」が日本社会に定着したのは70年代初頭:思考停止社会のルーツ

前回を書いたあとに、ひとつの疑問が生じました。 「頑張り圧」は、いつ日本社会に定着したのだろうか。 多田道太郎が「頑張る」の考察をはじめて書いたのは、1970年11月23日に日経新聞に掲載されたエッセーです。 このことばを多用している。多用──…

「頑張り圧」という悪弊、頑張らないという戦略:提言「楽勝のススメ」

まずは前回のおさらいから。 ■「頑張り圧」とは 「頑張る」が美徳となってから、このコトバに刷りこまれたプレッシャーのこと。頑張らなければ、正しい姿であらねば、こうしなければ、という圧力のことを、ここでは「頑張り圧」と呼びます。 「頑張る」とは…

頑張るという美徳:自己犠牲を期待する圧力が時に僕らを縛りつける

「頑張る」がもつ含意、表面にはあらわれない、もうひとつの意味についての歴史的な考察です。 きょうもがんばろう!そう言って日々頑張っているあなたは、いったい誰のために頑張っていますか? 頑張らなければ、正しい姿であらねば、こうしなければ、…とい…

平和≒戦争:「戦争は絶対にダメ」は、逆に戦争へのエンジンとなりうる

「戦争は絶対にダメ」という言説が「無条件」で受容される社会は、戦争が「無条件」で肯定された、かつての日本と本質的に同じで、自主的思考より、求められた役割を忠実に遂行することが賞賛される社会は、戦争へ進む危険を常にはらんでいると思います。 昨…