週刊:日本近現代史の空の下で。

過去に向きあう。未来を手に入れる。(ガンバるの反対はサボるではありません)

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

1970年代試論:幻想としての「みんなガンバレ」の時代

「「頑張り圧」が日本社会に定着したのは70年代初頭:思考停止社会のルーツ」を書いて以来、1970年代が気になっています。 たとえば、(少なくともタテマエとしての)平等社会について。 「頑張れば夢が叶う」的な言説に、「誰でも」という要素がデフ…

小磯内閣への「本間報告書」には戦時下民衆のリアルの一端が

特高月報ネタが好評みたいなので、あまり知られていない重要資料「本間報告書」について書きます。 本間報告書とは、小磯内閣の時に内閣の私的顧問だった本間雅晴陸軍中将が、内外のさまざまな動向を広く収集、報告していたものです。とりわけ、当時の国内の…

情報求ム:ブルガリア首都ソフィアでソ連の対日参戦情報を得た「梅田」氏

来年、ブルガリアの首都ソフィアに行く計画を立てています。観光ですが、戦時中のソフィアに、「梅田」を名乗る正体不明の人物がいたとの情報を知ってから、気になっていた地なのです。 戦時中、ブルガリア駐在陸軍武官秘書としてソフィアに赴任していたこと…

「頑張る」は日本人に固有の民族性ではなく戦時中の刷り込みです

これまで「頑張る」というコトバがどのように使われてきたか、過去の文献からたどってみました。 ■昭和6年:人生の競争に、遊戯ではない真剣な生活事業の競争に、誰が『頑張れ、頑張れ!』と声援してくれるか。 昭和6年4月の雑誌に掲載された一文から。書…